先日ご相談いただいたのは1週間前に中古住宅を購入されて、引き渡しを受けている戸建て住宅のリフォームでした。
和室のタタミをめくると根太、間柱、土台までシロアリ被害が出ていました。
お客さまは中古住宅を購入する際に不動産屋さんから「タタミだけ交換すればその他は使える」とだけ言われて購入しています。
更に売主は瑕疵責任を負わない特約付きの契約でした。
結局、お客さまと不動産屋とで弁護士を入れて争う事になり、その分費用と時間がかかってしまいます。
本来は不動産屋さんは一番最初の買主との媒介契約時にインスペクション業者の斡旋の有無の説明義務があります。
しかし多くはこの新聞記事にあるように、媒介契約と重要事項説明を同時にしてしまい、インスペクションの話しなどは全くせず、買主は言いなりに契約してしまいます。
今の仕組みでは中古住宅の買手を保護できる制度にはなっていないのが実態で、中古住宅売買が促進されない一番の要因です。
売主、仲介業者にとってはインスペクションをやると価格が下がる、取引できなくなるというデメリットしか感じていないのが本音です。
むしろきちんとインスペクションして適正価格で中古住宅を流通させるべきです。
今の制度は根本的に見直す必要があります。